以前ご紹介しました、大阪市住吉区にある大依羅おおよさみ神社
(過去の記事はコチラ
 ⇒「大依羅神社①」「大依羅神社②」)

住吉大社よりも古い歴史があって
お祓いの神社としては知る人ぞ知る神社なのですが
中世期に当地の豪族が滅んでからは衰退し
あまりメジャーではなくなった神社

なのですが

神主さんのインスタ活動により
全国各地から参拝者が訪れるようになってまいりました
(神主さんのインスタ⇒https://www.instagram.com/ooyosami/

先日、その神主さんから

「4月17日に春季例大祭があります」

とDMをいただきました

例年は総代方だけで執り行われていたそうなのですが
今年は一般観覧OKにしてみたとのこと

朝10時のスタートには間に合わず
北の鳥居からコソコソっと入っていくと

境内に、カッパラーメンのキッチンカー・・・(笑)

この写真は祭事終了後のランチタイムなので
マダムたちがこぞってラーメンを求めていますが

わたしが到着したときは
鎮守の森を背景に、手持無沙汰そうな店員さんとラーメンカーが
なんとも違和感で・・・(笑)

他に出店があるわけでもなく
後からわかったことですが、たまたま宮司さんと
カッパラーメンの社長(だったかな?)が親しい仲で
「祭りやるならキッチンカー出すよ!」という
流れになったそうです(笑)

拝殿へ向かうと
20~30人ほどの方々がいらっしゃいました

遠くから見ていたので、拝殿内での様子が見えず・・・

例大祭終了後は、遷座奉祝祭がありました

なにが遷座したかというと

《before》

《after》

えらい殺風景なところで暮らしてはるな~と思った
神功皇后のお社が
サイズは小さくなりましたがピカピカになって
稲荷社の鳥居の左手に遷されました

向かって右が神功じんぐう皇后
左側は、依網吾彦男垂見命よさみのあびこおたるみのみことが祀られています

依網吾彦男垂見命は、神功皇后が三韓征伐へ出る際に
戦いの勝利を祈願する祭祀にて祭主を務めたお方ですね

古いお社はどうするのかまだ未定だそうですが
耐震対策もされてない建物ゆえに危険とのことで
もしかしたら取り壊されるかもしれません

もともとこの場所には
八衢比古命やちまたひこのみこと八衢比売命やちまたひめのみこと久那土神くなどのかみが祀られた社殿がありましたが

《before》

《after》

南に向きを変え、八衢の木の下に移されました!
(森の奥にカッパラーメンが見える 笑)

こちらの旧社殿は、鎮守の森の奥の方に移動されて
ぽつんと残ってはいましたが
これも今後はどうなるのでしょう・・・

古い社殿は味があり趣きがありますが
最近地震が増えてますし
倒壊したら大変ですものね・・・

ピカピカの社殿が苔むすまで
安泰に過ごせますように

さて

こちらが遷座奉祝祭の様子

(ちょうど巫女さんが舞っているところ)

スーツのおじさん方は総代の方々
そして宮司さんはじめ神主さんが数名

神主さんが神さんにご挨拶して
大麻おおぬさ紙垂しでという白い紙がついたワサワサしたやつ)で
祓い清めていただいて
巫女さんが舞って
総代さん方が玉串を奉納

過去の人生の中で
何度かこのような場面を見たことはありますが

だからとて、この一連の流れをすべて説明できるほど
わたしは頭が良くありません←

大麻おおぬさというのも、
恥ずかしながら今回初めて調べてその名を知りました・・・

これ、はたきに似てますが
埃を払い落とすようにサッサしてるのではなくて
これに穢れを移すことで“祓い”清めているんですってね・・・

また、「大麻」という名だけど
紙でできてるやん、と思うところですが

古来日本では麻は重要な植物であり
神さんへの捧げ物でもあったそうで
大麻おおぬさも、元は麻でできていたそうです

玉串奉奠たまぐしほうてんというのも
言葉は耳にしたことがあっても

なんで葉っぱ?何の葉っぱ??

というくらい無知なわたくし
(そんなもん常識やろ、という方は読み飛ばしてください)

まず、この葉っぱは
神さんが宿るとされるさかきという木の枝
この由来は、日本神話の「天の岩戸隠れ」に通じるそうです

岩の奥に隠れてしまったアマテラスを呼び出すために
他の神々があれやこれやした際に
榊に玉や鏡をつけて、
アマテラス出てきてー!ってしたモノ

つまり、神霊を迎える依代であり
捧げる人と神さんを繋げる役割があるんですって

そうこうして、無事遷座奉祝祭も終了し
続いては、日本舞踊奉納がありました

これはそういう伝統があったわけではなく
カッパラーメンに続き、これまた宮司さんのご縁によって
日本舞踊の先生とお弟子さんがいらっしゃって
天之鈿女命あめのうずめのみことが祀られている舞台で
3曲奉納されました

日本舞踊なんて、始めてみたかもしれない・・・
知識がなさすぎて何も語れませんすみません

が、こういう伝統も、昔から脈々と続いてると思うと
尊いですねぇ・・・

何かを見ながら独学で習得できるものではないから
(今はネットで動画なんかもあるのかもしれませんが)
人から人へ教え継がれていくもの

日本舞踊を習うお嬢さんに生まれてみたい人生でした←

この日は前回参拝したときとは違い
雲一つない晴天だったので、改めて写真を撮ってみました

前回はまだ冬の終わりで枯れ木でしたが
参道の桜はもう葉桜に

花が咲いてる頃だったらさぞ綺麗だったでしょうが
この新緑と青空もまた良き

ただ、チョウチョがワラワラ飛び交っていて
虫が苦手な人間には危険地帯←

最後に、せっかくだからインスタ神主さんに
一言ご挨拶しようと思い
キッチンカーの元へせっせと椅子を運ぶ神主さんに
お声がけして、少しお話させていただきました
(忙しいところすみませんでした 汗)

「ふふふ、次は音楽つきで投稿してみようと
 音作りもしてるんですよ・・・」

ですって!!

なんとインスタ神主さん
音楽制作の仕事をされていたこともあるのだとか・・・
なんか不思議な経歴とスキルのある神職(笑)

「やはりね、高いところから撮るか
 地面に寝そべって撮るかがベストなんですよ」

と、前回も聞いたお話を再び伺っていると

「良ければスマホお借りして私が撮りましょうか」

と仰るではありませんか!

そして・・・
神主さんが禁断のスポットから撮影してくださったのがこちら

DSC_0739.JPG

社殿を覆うかと思わせる八衢の木の迫力!!

「少し雲がある方が映えるんですけどね」

いやいや、なかなかどうして・・・!
光が当たる木のコントラストが美しいじゃないですか!!

毎度愉快な神主さんのいる魅力的な神社でございます

毎月1日には月次祭つきなみさいが行われますし
夏には夏越し祓もあって
いずれも、誰でも参列できるようです

ぜひ皆さま、ご参拝に参られてはいかがでしょうか♪

2022.4.24 姫松なつき

〈参考文献〉
●神社本庁
「玉串の意味について」
https://www.jinjahoncho.or.jp/omairi/osahou/tamagushi

●宮崎神社の神主はるちゃんねる
「大麻(おおぬさ) 神社のお祓いを解説 #39」
https://www.youtube.com/watch?v=-W4goWIGh3k&t=2s

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