円珠庵 鎌八幡 ~悪縁を断つ~

1月某日、
ライター仲間のにっしゃんと、
天王寺周辺のお寺を巡ってきました♪

お天気の良い午後。
四天王寺と一心寺という大きなお寺に参った後に、
車を少し北へと走らせ、
のどかな住宅街へと進んでいった先に、
なんとなく重苦しい雰囲気のその寺はありました。

〈円珠庵 鎌八幡〉

塀に囲まれたこじんまりとした寺です。
だけど妙にどんよりして見えるのは、
塀の向こうに見える木々が鬱蒼としているから、
というだけではない気がします。

というのも・・・

その昔、この周辺には三韓坂(さんかんざか)と
いわれた古道があり、
そのわきに榎(えのき)の霊木があったそうで。
いつの頃からかその木に向かって
「鎌八幡大菩薩」と唱えながら鎌を突き刺す
という風習が生まれ、
江戸時代以降は真言宗の祈祷とも結びついて、
“悪縁を断つ鎌八幡”として
信仰を集めているお寺なのです。

このお寺、
中は一切の撮影を禁止しております。
「撮影禁止」の文字の圧がなんだかスゴイ
この直前に四天王寺の仏像前で見た
「撮影禁止」の文字となんか違う。
印刷されたごく一般的な明朝体なのに、
なんていうか・・・
「遊びみたいな生半可な気持ちで来てんじゃねぇよ」
と言われているような怖さがある。

そして、鎌の絵が描かれた絵馬がぎっしり。
その絵も簡素なものなのに、
いっぱい並んでいることでおどろおどろしさがある。
極めつけが、
例のご神木。樹齢何百年、
というほどものすごく大きな木というわけではないのですが
(大阪大空襲で燃えて、その後蘇生したのだとか)、
その幹に無数の鎌が突き刺さっているのです・・・!

ぎっしり。
それはそれはもう、みっちり。

丑の刻参りの五寸釘で
藁人形打ち付けられた木より怖い
(見たことないけど)。
狂気を感じる・・・
それだけ、
悪縁を断ちたい人が参っているということよね・・・
寺に満ちるどこか恐ろし気な雰囲気は、
いろんな人たちのそういう感情が
漂っているからなんじゃないかしら・・・

そうそう、
我々が来た時には無人だったのですが、
にっしゃんと息をのんで鎌の刺さった木を見つめていると、
一人の女性がやってきました。
ぱっと見でもわかる、
スタイルの良い綺麗な若いお姉さん。
だけど神妙な顔つきでご神木の前に立ち、
お賽銭を入れると、
長いこと手を合わせていらっしゃいました・・・
その後またすぐに違うお嬢さん
(これまた美人)が来て、
こちらも真剣にお祈り。

若い美人が平日昼間に一人で寺にやってきて、
真剣にお参りをして立ち去る・・・
人生色々ですね・・・

お嬢さんたちを見送ってから、
おばさんもお賽銭を投げました。
そう、人生色々。
ただの主婦にも、切りたい悪縁はあるのですよ・・・

そうそう、
かの有名な真田幸村も、
この風習を聞きつけてご神木に鎌を刺したんですって。
で、大坂冬の陣では見事徳川方に勝ったということで、
お礼にとご神木の祠を建て替えたといわれている、
幸村ゆかりのお寺でもあります。
さらに、
境内全域が大阪市で最初に
国の史跡指定を受けた由緒あるお寺でございます。
ただ、先にちらっと書いたとおり、
戦災で大きく損壊したので、
今はこじんまりとしています。

悪縁を断つ、
というと恐ろし気に聞こえますが、
病根断ち(頭痛・ぜんそくなど)という意味もあるようです。
また、心願成就、合格祈願、学業成就などの
ご祈祷もしていただけるようですよ!

あまり軽々しい気持ちで参拝するのは
よろしくないお寺ですが、
悪縁を断ちに、
皆さまも一度足をお運びになられてはいかがでしょうか・・・

2021.1.18 姫松なつき
参考文献:「悪縁を断つ寺 鎌八幡」(http://kamahachiman.sakura.ne.jp/)

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