金岡神社 ~平安時代の絵師を祀る神社~
竹ノ内街道沿い、大泉緑地よりやや西にある金岡神社
(堺市北区金岡町2866)
最寄り駅としては、地下鉄御堂筋線の新金岡駅になるでしょうか
住所も金岡町といいますし
地名がついた神社なんだな、と思うところですが
ちゃうんです
こちらの神社に祀られている
巨勢金岡という人物の名に由来しているのです
金岡さんが祀られてる金岡神社があるから金岡町がある
ハイ
巨勢金岡って誰やねん、と思いますよね
そうそうご存じないと思います
わたしは知らなかった(←毎度お馴染み、無知姫松)
この方、平安時代の貴族であり、宮廷に仕える絵描きさん
それはそれは絵がお上手だったそうで、その画力が朝廷に認められ
宮廷で屏風や障子に絵を描くようになったそうです
当時、この金岡神社のあった付近では
河内絵師といわれる、とても絵の上手い、
彩色などの技術を持った人たちが多く住んでいて
彼らは奈良の大仏殿の絵を描くなど活躍していたそうです
その中でもひときわ上手だったのが金岡さんで
絵所長音という、絵の仕事をする役所で
最高の位でいらっしゃいました
金岡さん、歴史の授業では出てこないし
多少の歴史好きくらいじゃぁ知らない存在と思いますが
日本画をされている方なら知ってて当然の方かもしれません
当時は絵と言えば中国的な作風ばかりだったところ
いわゆる日本画チックな作品を初めて手掛けたのが金岡さんで
金岡さんは、日本画の祖といわれているのです
そんな金岡さんが祀られている金岡神社ですが
はじめから金岡さんを祀るために建てられた神社
というわけではありませんでした
創建は平安時代初期の仁和年間(885~889年)と伝えられています
五穀豊穣を祈るために住吉大神をお祀りしたのが
始まりだそうです
その後、素戔嗚尊と大山咋命という神さんが
合祀されました
金岡さんがお祀りされたのはさらにその後
一条天皇の時代(980~1011年)に勅命により
金岡さんがこの辺りに住んでいたということもあって
こちらの神社にともに祀られるようになり
名前も「金岡神社」と称するようになったそうです
金岡さんを祀る神社は日本でもここだけらしいので
日本画界の人たちからすると、聖地のような場所だったりするのでしょうか・・・
大正末期の頃から、金岡神社では毎年5月3日に
絵画・技芸の上達を願う「画神祭」を行われているそうです!
おお・・・わたしもあやかりたい・・・!
ところでこちらの神社
わたくしのヘタクソな写真で申し訳ないのですが
境内をごらんください
中央に見える建物が本殿
その右側に、見切れるくらいの大きな木・・・!
左側にも、葉がないですが大木の幹がありますね・・・
どう、すごくないですか・・・
本殿が小さく見える・・・!
本殿の奥にも大きいのがあるんですが、それがこれ↓
全貌が写せませんでした(笑)
こちらは木の前に祠が置かれていて
ちょっと覗いてみたのですが・・・
ミツバチ(たぶん)がウジャウジャブンブンうごめいていたので
逃げました。ムリ虫ムリこわい。
拡大したらウゾウゾしてるのが見えるので
拡大しちゃあダメです(ゾワワ・・・
虫はともかく
これらの楠は樹齢900年と推定されているそうです!
よくこんなにも見事に枝を伸ばせたものですねぇ!!
そんな緑豊かな金岡神社
絵師さんはぜひ、訪れてみてはいかがでしょうか♪
もちろん絵師さん以外の方々も
森林浴がてらに、街道歩きついでに
訪れてみてください~~◎
2022.1.19 姫松なつき
〈参考文献〉
●Wikipedia(金岡神社、巨勢金岡、従五位)
●神社巡遊録
「金岡神社」
(https://jun-yu-roku.com/kawachi-yakami-kanata-kanaoka/)
●神社探訪 狛犬見聞録・注連縄の豆知識
「金岡神社」
(http://www.komainu.org/oosaka/sakai_kita/kanaoka/kanaoka.html)
●延喜式神社の調査
「金岡神社に合祀」
(http://engishiki.org/settu/bun/st060107-01.html)
●堺フィルムオフィス
「平安時代の宮廷画家 巨勢金岡 はじまりや堺、竹内街道沿いを歩く」
(https://sakai-film.jp/movie/%E5%B9%B3%E5%AE%89%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AE%E5%AE%AE%E5%BB%B7%E7%94%BB%E5%AE%B6-%E5%B7%A8%E5%8B%A2%E9%87%91%E5%B2%A1-%E3%81%AF%E3%81%98%E3%81%BE%E3%82%8A%E3%82%84%E5%A0%BA%E3%80%81%E7%AB%B9%E5%86%85/)
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