わたくし、子どもの頃は住之江区の御崎というところに
住んでおりましてね
御崎1丁目と2丁目には、北町子供会があって
今では子供会に入る人も減ったようですが
20ウン年前はまだまだ子供会に入るのが普通の時代

当然わたしも北町子供会に所属していて
夏になると子供会の祭りに参加していました

北町子供会のある地区は
高崎たかさき神社という神社の氏地なので
夏祭りにはお囃子と獅子舞を奉納してました

(高崎神社境内にて)

子どもの頃はさ
練習後にもらえるアイスとか
当日、町内の各所でもらえるかき氷が嬉しくて
太鼓叩いてたようなもんなのですが(笑)

今になって、ふと
その歴史が気になったのです

というのも
わたしの同級生のシバシバさんが
(結婚したけど当時のあだ名のまま呼ぶぜ★)
大人になった今も北町獅子連で
青年部の一員として子どもたちに教えていて
その話を聞いて懐かしくなって色々思い出したんですね

北町獅子連は子供会のものなので
オトナが熱くワッショイワッショイするものではなく

低学年の子どもたちがお神輿を引いて
(神輿というか、ただの太鼓をのせた車・・・?)
高学年~中学生の女子が太鼓を叩き
高学年~中学生の男子が獅子とおかめひょっとこの踊りを踊ります

(どこの公園やろ・・・)

夏祭りは7月23・24日の2日間
神社へ奉納する他、地域のあちこちで踊ったり
民家に獅子舞をつっこみに行ったり

暑いダルい雨降ればいいのに、って言いながらも
太鼓叩く順番が来たら嬉しかったりしてね

楽器は、小太鼓3つ・大太鼓・おけ・鐘・チャンポンの7つ
舞は、獅子の前足担当と後足担当、おかめとひょっとこ

当時は子どもが大勢いたから
じゅんぐりじゅんぐり叩いたり踊ったりしてましたが

シバシバいわく
「最近は子どもがおらんくて・・・
 常に同じ子が叩いたり踊ったりしてて大変」

おん・・・

「なかなか練習にも来ぉへんし覚えへんし・・・」

おばさん大変そう(笑)

なかなか子どもが少ない現状・・・
人数が少ないと、子どもらのやる気が減るのも致し方ないというか

あの人みたいに上手になりたい!とか
もっと上手くなって最後の場所で叩きたい!とか
(一日のシメは、上手な上級生がやるのが恒例)

そんな気持ちになりにくいよね・・・

でも、ずっと続けてきた獅子連だから
なんとか存続させたいと
シバシバさんがインスタ作って呼び掛けたりしてるので
見てあげてください↓
https://www.instagram.com/shishiren_kitamachi/

これまでは、夏祭りの前1か月弱くらい練習してたのですが
去年・一昨年とコロナで獅子連ができなかったので練習もできず
みんな忘れてしまうからと
冬の間から週2で練習するようになったそうです

「でも全然参加者が少ない・・・
 特に男子おらなさすぎて、踊るやつおらん・・・」

って嘆いてたので、厳しい状況のようですが(汗)

昔から続く北町獅子連
しかし、昔ってのはいつ頃なんだい??とシバに聞いてみても

「いや、ウチも知らんねん」

って、オイ(汗)

「〇〇のおっちゃんやったら知ってるかな・・・
 でももう老いてるからな・・・」

わたしらが子どもの頃に教えてくれてたおっちゃんたちは
今はおじいちゃんになってしまっているので
現役もほぼ引退したような身の方々

そりゃあね、子どもたちが受け継いできたものの
子ども時分に教えられるのは太鼓の叩き方や踊り方であって
いつから始まったとかそんな話は聞かないものね

おっちゃんらとて、知らない可能性の方が高い

しかし

「高崎神社の宮司さんなら、知ってるかも」

というわけで、お話を聞きに行ってみました!!

神社の宮司さんとお話するなんて初めて・・・!

ソワソワしながら訪ねてみると
ジーンズにシャツにダウンを着たおじさんが
“高崎神社 宮司”と書かれた名刺をくださいました

宮司さんも、オフの時は現代的な格好みたい

「いつから始まったか・・・
 戦後まもなくだと思いますよ」

戦前、神道は国家宗教だったのが
戦後になると神社も一宗教になりました

国の宗教だった時代は
町ごとにお祭りして奉納するというようなことは
勝手にはできなかったそうです

神社側から「〇〇しなさい」と言われれば
町民は従わなくてはならないけど
「祭りの時に獅子舞奉納しようぜ!!」というのは
許されなかったらしい

それが戦後、
神道でも仏教でもキリスト教でも、好きな宗教選んでいいですよ
という世の中になると
氏子たちで「神社で獅子舞しよう」というのがOKになりまして

おまけに戦後という、町が荒んだ状況なので
人々も神さんに祈りまくりたいし
町に活気を起こしたいという時期

だから、戦後まもなく始まったのだろう、とのこと

「獅子舞は、北町のオリジナルだと思いますよ
 高崎神社が獅子を持っていたという記録はないですし
 高崎神社から北町の人たちに獅子舞をやってくださいと
 お願いしたということはないと思います」

神社で行われる獅子舞は
その神社で代々伝わっているものというパターンもあるけれど
高崎神社で北町子供会が踊ってる獅子舞については違うそうです

他の町会は、お神輿だけだったり
布団太鼓だったりはあるのですが
そういえば獅子舞を持っているのは北町だけ

「その当時、北町に獅子に詳しい人がいたんじゃないかな
 どこかの神社で獅子をやってたとか、そんな人が」

北町のどの人が獅子舞を始めたのか
おそらく始めた人はもうお亡くなりになってるだろうなぁ

「北町の獅子舞は独特ですしね
 よそでは見たことないスタイル(笑)」

そうなんですよ

いや、わたしは北町の獅子しか知らないんですけど

本来獅子舞というと神さんを楽しませ喜ばせるための
“神にぎわい”の1つ

獅子舞は厄を払う縁起の良いものとされているのですが

北町の獅子は、動物的な動きをする獅子舞で
しかもおかめとひょっとこが獅子を退治しようとする
ストーリーになっているのです

せっかく厄払いしてくれる獅子を
ただの猛獣扱いしてやっつけようとするとか
改めて考えると、バチ当たり極まりない・・・(笑)

だけど、おもしろいのはおもしろいんですよ(笑)
一応基本的なストーリーはあるのだけど
中学生以上のベテランになってくると
アドリブがすごくて、個性が出てきてね(笑)

(おそらくアドリブ中 笑)

(シメは夜の8時頃、年上の子がおもろカッコよく踊る)

よそでは絶対に見られない北町の獅子舞
ぜひぜひ見ていただきたいものです

地域のお祭りって
岸和田のだんじりなんかは別として
まぁ普通は、各地域でしか盛り上がらない
小規模なイベントだと思うのですが

北町子供会の獅子とおかめひょっとこを見に来てもらって
子どもたちのやる気も増して
昔のように活気が出たらいいのになぁ

北町以外にも、子どもが減って
夏祭りの活気が失われつつあるところはあるかもしれません
でも、町の小さなお祭り行事だって
50年、100年と、歴史を繋いでいってほしい・・・

微力ながら、当サイトからも発信していけたらなと思うので
メジャーじゃないけど面白いお祭りなんかを
教えていただけたらと思います♪

もしかしたらさ
「うちの地域も、おかめとひょっとこが獅子退治するよ!?」
みたいなことがあれば
北町の獅子のルーツがわかるかもしれない・・・
なんてことを妄想しつつ(笑)

人に歴史あり、町に歴史あり
全く無縁なあの人と、実は遠い過去に接点があったりなんて
そんな妄想も楽しいよね~~~

2022.1.25 姫松なつき

≪追記≫

高砂神社ホームページには
各氏子の夏祭りの様子が写真と動画で公開されています♪
北町獅子連の踊っている様子も動画にあったので
ぜひご覧になってみてください♪

https://www.takasakijinja.com/blank-5

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コメント

    • 44
    • 2023年 3月 22日

    記事読みました。
    ありがとうございます!
    昔、御崎一丁目に住んでました。
    僕の青春です!
    ホント、懐かしいです!

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